「運転中に車のフロントガラスに小石が飛んできてヒビが入ってしまった。」
「ワイパーを作動させたら、フロントガラスに傷が入ってしまった。」
このような経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、車のフロントガラスに傷や割れが発生した場合、修理するか交換するかの判断基準や、実際修理した場合にどのくらい費用がかかるのかもご紹介いたします。
また、フロントガラスの傷の内容によっては、自動車保険の適用対象となる場合もあります。自費で直すか保険を使用するかの判断基準なども紹介しますので、車のフロントガラスを修理しようか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
フロントガラスの損傷の種類と修理・交換の判断基準
フロントガラスの傷とひとことで言っても、小さいガラス欠けから大きなヒビ割れまで、数多くの傷の段階があります。まずは傷の状態の種類を説明するとともに、それぞれの傷の段階が修理可能かどうかを詳しくご説明いたします。
損傷の種類と修理可能なケース
フロントガラスの損傷については、以下の7つに分類されます。小さな割れや欠けレベルだと修理できますが、ロングクラックほどの長いヒビ割れが発生した場合、修理はほとんどできないと言ってもいいでしょう。業者によっては修理できるところもあるかもしれませんので、お問い合わせしてみてください。
傷の名称 | 状態 | 修理可能・不可 |
---|---|---|
チッピング | ・ガラス表面の極小さな欠け | 可能 |
ブルズアイ | ・面での小さな割れ | 可能 |
パーシャルブレイク | ・小さな三日月状の割れ | 可能 |
ストレートブレイク | ・小さな線状の割れ | 可能 |
スターブレイク | ・小さな放射線状の割れ | 可能 |
コンビネーションブレイク | ・複合体の割れ | 可能 |
ロングクラック | ・ヒビ割れが伸びた状態 | 不可能 |
交換が必要なケース
フロントガラスの傷については、以下の状態であれば修理ではなく、基本的に交換するようにしましょう。
- フロントガラスの傷の範囲が、500円玉の大きさを超えている場合
大きな割れが入ってしまうと、業者によっては修理可能なところもあるかもしれませんが、ガラスの強度は落ちてしまいます。修理できたとしても車検に通らない可能性もありますので、速やかに交換するようにしましょう。
フロントガラス修理の方法と費用
フロントガラスに傷が入ってしまった場合、自分で修理すべきか整備工場などに依頼するべきか悩むこともありますよね。
ここでは自分で修理する場合のやり方と、整備工場などに依頼する場合の流れをご説明いたします。
DIY修理の方法と注意点
小さなスリ傷程度であれば、ガラスコンパウンドなどを使用することで傷を消すことも可能です。しかし、正しい方法で作業しなければ、傷が消えないどころか、さらに傷が目立ってしまうおそれもあります。
また、自分で修理しようとして失敗した場合、傷がさらに広がり、視界の妨げや車検に通らなくなってしまうなどの可能性もあります。自分で修理することに自信がなければ、費用はかかってしまいますが、修理店に依頼してキレイにガラスを修理してもらった方がよいでしょう。
修理店に依頼する場合の流れと費用の相場
修理店にガラス修理を依頼したいと考える場合、まずは見積もりを取るようにしましょう。フロントガラスの修理費用は高額になることが多く、お店によっても修理費用は異なります。
フロントガラスの修理費用と交換費用、処理にかかる日数は以下の通りです。
フロントガラスの処理 | 費用相場 |
---|---|
修理 | 20,000円前後 |
交換 | 50,000円〜100,000円 |
修理にかかる時間
フロントガラスを修理した場合と交換した場合の時間は以下の通りです。フロントガラスを交換する場合は作業にある程度日数がかかることが予測されるため、早めに修理店に相談するようにしましょう。
フロントガラスの処理 | かかる時間の目安 |
---|---|
修理 | 1時間前後 |
交換 | 1日〜数日 |
フロントガラス修理と保険
フロントガラスの修理や交換を検討する場合、状況によっては自動車保険を使用できます。
ただし、車両保険を使用することにはデメリットもあります。また、場合によっては車両保険を使用できないケースも存在します。
ここでは自動車保険を使用できるための条件と、保険を使う場合と使わなかった場合の費用などを比較いたします。
保険適用の条件と種類
フロントガラスを保険適用させるためには、以下の2つの条件が必要です。
- 車両保険に加入していること
- 免責金額以上の修理費用がかかること
自動車保険を契約されている方の中で、車両保険に入っていない方もいます。フロントガラスの修理は車両保険の保証範囲内で修理できますので、車両保険に加入しているか確認するようにしましょう。
また、保険契約時に免責金額を設定している場合、免責金額以上の修理費用でなければ修理の対象外となります。免責5万円で契約していた場合、5万円以上の修理費用でしか保険は支払われないため、ここも注意が必要です。
保険を使う場合と使わない場合の費用の比較
フロントガラスの修理費用に10万円かかったとします。この場合、自動車保険を使用するべきかどうかを検証します。ここでは、車両保険の免責金額を5万円とします。
自動車保険の使用の有無 | 車の所有者の手出し金額 |
---|---|
使用する | 10万円-5万円=5万円 |
使用しない | 10万円 |
免責金額がなければ保険を使用することでフロントガラスの修理費用を全額まかなえますが、保険契約時に免責金額を設定している場合、差し引かれた金額が保険適用金額となります。
保険適用時の注意点
フロントガラスの修理に保険を適用する場合、以下2つのことに注意しておかなければなりません。
- 保険適用によって、翌年の等級がダウンする
- 保険が事故有とみなされ、さらに保険料が値上がりする
それぞれ解説いたします。
保険適用によって、翌年の等級がダウンする
通常の事故で保険を使用すると3等級ダウンしますが、飛び石によるフロントガラスの修理で保険適用すると、1等級ダウンします。等級ダウンによってどのくらい保険料があがるかは保険会社によって様々ですが、およそ1万円前後あがるケースが多いようです。
等級ダウンによる保険料増額がどのくらいになるかを検討する必要があるでしょう。
保険が事故有とみなされ、さらに保険料が値上がりする
保険料は事故なしと事故ありでもそれぞれ変わってきます。フロントガラスの修理で保険を使用すると事故ありの保険とみなされ、等級ダウンとあわせてさらに保険料があがってしまいます。
保険を使用することによって、等級ダウンだけではなく、事故有カウントされてしまう点も考慮しなければなりません。
<h2>まとめ
これまで車のフロントガラスの修理に関する記事をご紹介いたしました。
フロントガラスに傷が入ってしまった際、まずは修理店などに相談するようにしましょう。ガラスコンパウンドなどを使って自分で修復しようとした場合、作業に慣れていないとさらに傷がひろがってしまうおそれもあります。
また、フロントガラスを修理する際に保険を使用するか悩まれることもあるかとは思いますが、保険を使うことによって翌年以降の保険料があがってしまいます。
いくら保険料があがるかは保険会社によって変わりますが、事前に保険会社に確認をしておき、修理の際に保険を使用するかどうかをよく検討するようにしておきましょう。