車のメンテナンス

車の警告灯が点灯したらどうする?意味と対処法を一覧で解説

2024年9月17日

「車の運転中に警告灯が点灯したけど、意味が分からなくて不安…」

運転中に突然警告灯が点灯したら、冷静に対処できるでしょうか。各警告灯の意味や対処法を知っておくことは、ドライバーとして安全のうえでも、とても大切です。

この記事では、車の警告灯の基本的な知識、特に重要な警告灯の意味と対処法を初心者向けにわかりやすく解説します。車の警告灯への理解を深め、安全運転にお役立てください。

警告灯の色でわかる!危険度と意味一覧

警告灯の役割は、ドライバーに車の状況をいち早く知らせ、安全な行動を促す重要なサインです。

主な警告灯のマークと意味

この項目では代表的な警告灯のマークと意味について解説します。

【危険度:高】 絶対に無視しないで!すぐに停車すべき警告灯

マーク 意味

エンジン警告灯

エンジン警告灯

エンジンに関する部品に異常がある

ブレーキ警告灯(赤色)

ブレーキ警告灯(赤色)

ブレーキシステムに異常がある

充電警告灯

充電警告灯

バッテリー充電に異常がある

油圧警告灯

油圧警告灯

エンジンオイルの油圧に異常がある

EPS警告灯

EPS警告灯

EPS(ハンドリングの電動アシスト)機能に異常がある

水温警告灯

水温警告灯

エンジン冷却水の水温に異常がある

AT警告灯

AT警告灯

自動変速機に異常がある

ハイブリッドシステム異常警告灯

ハイブリッドシステム異常警告灯

ハイブリッド車のシステムに異常がある

マスターウォーニング

マスターウォーニング

車に複数の異常がある

【危険度:中】 放置すると危険!早めに点検すべき警告灯

マーク 意味

ブレーキ警告灯(黄色)

ブレーキ警告灯(黄色)

ブレーキシステムに異常がある(ブレーキは利く状態)

ABS警告灯

ABS警告灯

ABS機能に異常がある

エアバッグ警告灯

エアバッグ警告灯

エアバッグシステムに異常がある

TCS警告灯

TCS警告灯

車両のトラクションをコントロールするシステムに異常がある

横滑り防止装置警告灯

横滑り防止装置警告灯

カーブを曲がるときのサポートシステムの異常がある

排気温警告灯

排気温警告灯

車の排気システムに異常がある

【危険度:低】 注意が必要! 日常的に点灯する警告灯

マーク 意味

シートベルト非装着警告灯

シートベルト非装着警告灯

シートベルトが正しく装着されていない

半ドア警告灯

半ドア警告灯

車のドアが完全に閉まっていない

燃料残量警告灯

燃料残量警告灯

車両の燃料が少ない

ウォッシャー液警告灯

ウォッシャー液警告灯

ウォッシャー液が不足している

オイル交換時期警告灯

オイル交換時期警告灯

エンジンオイルが交換時期である

ヘッドライト警告灯

ヘッドライト警告灯

車のヘッドライトに異常がある

スマートキー警告灯

スマートキー警告灯

スマートキーシステムに異常がある

 

警告灯の色は危険度を表している

警告灯はその色のイメージが示すとおり、危険度が高い順から、赤・黄・青(緑)と区分されます。

  • 赤色:最も危険な状態。すぐに車を安全な場所に停車し点検が必要
  • 黄色:警告・注意を表す。車を安全な場所に停車し状況に応じて点検・診断を行う
  • 青色・緑色:車両の状況やシステムの正常を表し、対応は特になし

車の警告灯には国際基準(ISO)が定められており、一目でわかる直感的なデザインとドライバーが認知しやすい工夫がされています。

【危険度:高】 絶対に無視しないで!すぐに停車すべき警告灯

赤色の警告灯が表示された場合は、早急に対処が必要な状況です。車を安全な所に停車し、速やかに専門の整備工場で点検を受けましょう。

以下、各警告灯についての原因と対処方法を紹介します。

エンジン警告灯

エンジン警告灯は、点火系統や燃料供給系(点火プラグ、点火コイル、燃料噴射装置)に異常があると、警告を発します。

また、排気ガス規制システムやエンジン冷却システム、オイル圧検知装置に不具合が生じると、警告灯が点くこともあります。

放置するとエンジンの故障や最悪の場合、走行不能に至ることがあり、早急な点検と診断が重要です。

ブレーキ警告灯(赤色)

ブレーキ警告灯(赤色)は、ブレーキシステムに異常がある場合に点灯する警告灯です。

原因として、ブレーキフルードの不足、ブレーキシステム内の異常が考えられます。ブレーキフルードが不足するとブレーキの性能が低下し、走行において危険な状態です。

またブレーキパッドが摩耗していると警告灯が点灯することがあり、その際は新しいブレーキパッドへの交換が必要です。

充電警告灯

充電警告灯は、バッテリーが十分に充電されていないか、充電が正常に行われていない場合に点灯します。

バッテリーの劣化が主な原因で、バッテリーが寿命を迎えている場合、新しいバッテリーに交換する必要があります。

また、充電システムの故障も考えられます。オルタネーターが正常に機能していない、ベルトが切れている、または配線に問題がある場合は修理が必要です。

油圧警告灯

油圧警告灯が点灯する原因は、主にエンジンオイルの不足や劣化、そして油圧ポンプの故障です。

対処法として警告灯が点灯したらすぐにエンジンを停止し、エンジンオイルの量と状態を確認します。必要に応じてオイルを補充するか整備工場で修理を行います。

EPS警告灯

EPS警告灯が点灯する原因として、主にEPSシステム内のモーターやセンサーの障害、およびステアリングセンサー不良の可能性があります。

EPS警告灯が点灯した場合、専門の整備工場で診断を受け、必要に応じて修理や部品交換を行います。早めの対処でステアリング操作の安全性を確保しましょう。

水温警告灯

水温警告灯が点灯する原因として、主に4つが挙げられます。

  • クーラント(冷却水)の不足
  • サーモスタットの故障
  • ラジエーターの漏れや詰まり
  • ウォーターポンプの故障

水温警告灯が点灯した場合は、速やかに安全な場所に停車し、エンジンを停止させて冷却を待つ必要があります。過熱したエンジンをそのまま運転すると、エンジンに深刻なダメージを与える可能性があり、注意が必要です。

AT警告灯

AT警告灯が点灯する原因の一つに、ミッションオイルの不足やトランスミッションのオーバーヒートが考えられます。

AT警告灯が点灯した場合は、変速に影響が出る可能性がありますので、すぐに販売店や整備工場で診断を受けましょう。

処置が遅れるとトランスミッション自体の交換が必要になってしまいます。パーツを保護するためにも、早めに対応しましょう。

ハイブリッドシステム異常警告灯

ハイブリッドシステム異常警告灯は、ハイブリッド車の駆動用バッテリーや電気モーターなどに異常が発生した際に点灯します。

この警告灯が点灯した場合、整備業者に連絡して専用のテスター診断機で原因を特定してもらうことが重要です。安全な場所に停車し、車両の電源をオフにして整備業者の到着を待ちましょう。

ハイブリッドは複雑な機構のため、自己診断は避け、必ず専門のスタッフへ点検を依頼します。

マスターウォーニング

マスターウォーニングランプは、他の警告ランプと同時に表示されることがあり、車の異常が多岐に渡っている状態を示しています。不具合が複数にのぼっている状態が考えられ、速やかに専門設備での点検が必要です。

メーカー・車種によって、マスターウォーニングの表示と同時にブザーが鳴る仕様もあります。

【危険度:中】 放置すると危険!早めに点検すべき警告灯

黄色の警告灯は、赤色の次に注意や警告を示すものです。直ちに対処すべき状況ほどではありませんが、症状によっては修理が必要なレベルです。

ブレーキ警告灯(黄色)

黄色のブレーキ警告灯は、赤色ほど緊急性はありませんが、電動パーキングブレーキまたは電動ブレーキシステムにおいて何らかの異常があることを示しています。

この時点では、まだブレーキは効く状態ですが、事故に繋がる前になるべく早く専門の設備にて点検を受けましょう。

ABS警告灯

ABS警告灯(黄色)は、車両のABS(Anti-lock Braking System)が異常を検知した場合に点灯します。ABSは急ブレーキ時に車輪のロックを防ぎ、制動距離を短縮する役割があります。

警告灯が点灯した場合は、ABSが正常に機能しない可能性があり、注意して運転する必要があります。

エアバッグ警告灯

エアバッグ警告灯は、車両のエアバッグシステムの異常を示す警告です。一般的には、エアバッグの回路やセンサーの故障、エアバッグユニットの不良、またはシステムに関連する配線が原因です。

この警告灯が点灯すると、エアバッグが正常に作動しない可能性があり、事故時の安全性にかかわります。速やかな点検と修理を依頼しましょう。

TCS警告灯

TCS警告灯は、車両のトラクションをコントロールするシステムに異常があることを示しています。

TCSは車輪のスリップを検知し、エンジン出力をコントロールして車両の安定性を保つ役割があり、原因としてセンサーの故障、システムの制御ユニットの異常が考えられます。

特に路面が滑りやすい状況の場合、トラクション機能がうまく働かない可能性があるので注意が必要です。

横滑り防止装置警告灯

車の横滑り防止装置(ESC)は、カーブで車体が外側に膨らんだり、内側に巻き込んだりするのを防ぐための安全装置です。

ESCの警告灯が点灯した場合、センサーの故障や電気系統の問題が考えられます。警告灯が点灯したまま走行を続けると機能が正常に働かないため、なるべく早く点検することをおすすめします。

排気温警告灯

排気温警告灯は、車の排気システムが異常に高温になったときに点灯する警告灯です。

この警告は車のエンジンから出るガスを処理する触媒装置やマフラーが過熱していることを知らせるものです。症状としては、車両のパワー不足や異常な振動の発生などがあります。

警告灯が点灯した場合は、直ちに車を安全な場所に停車し、場合によってはロードサービスを利用するなどして適切な対処を行いましょう。

【危険度:低】 注意が必要! 日常的に点灯する警告灯

普段の運転で点灯することが多い警告灯は、気付いた時点ですぐに対処しましょう。

シートベルト非装着警告灯

シートベルト非装着警告灯は、シートベルトが正しく装着されていない場合に点灯する警告灯です。2020年9月以降の新型車では、後部座席を含む全席に対して警告灯が義務付けられています。

警告灯が点灯した後に、速やかにシートベルトを装着すると警告が解除されます。

半ドア警告灯

車のドアが完全に閉まっていない状態のときに点灯する警告灯です。

警告灯が点灯した場合は、すぐに車を停めて全てのドアが確実に閉まっているか確認します。座席のドアだけでなく、後部のトランクやバックドアも確認しましょう。

燃料残量警告灯

燃料残量警告灯は、車両の燃料タンク内の燃料が少なくなったときに点灯する警告灯です。この警告灯が点灯するタイミングは、一般的に軽自動車・コンパクトカーで約5〜6リットル、ミニバンや大型車で約10リットルの残量が目安とされています。

警告灯が点灯しても、すぐに燃料が完全になくなることはありませんが、ガス欠の予防のためにも早めに給油を行いましょう。

ウォッシャー液警告灯

ウォッシャー液警告灯は、フロントガラスを洗浄するためのウォッシャー液が不足している際に点灯する警告灯です。

ウォッシャー液は、警告灯が点灯したら速やかに補充します。補充する際は、車両の取扱説明書を参考にしながら、適切にウォッシャータンク内に注入しましょう。

オイル交換時期警告灯

オイル交換時期警告灯は、エンジンオイルの交換時期になるとドライバーにお知らせする機能です。エンジンオイル交換の警告灯は、走行距離約5,000kmまたは半年ごとの基準で点灯するのが一般的です。

この警告灯が点灯したら、整備士に交換をお願いしましょう。また、オイル交換時期警告灯は走行距離や経過期間のデータをもとに点灯するため、交換の際に合わせて警告灯のリセット作業が行われます。ドライバー自身でも取り扱い説明書を見ながらのリセット作業が可能です。

ヘッドライト警告灯

ヘッドライト警告灯は、車のヘッドライトに異常があるときに点灯する警告灯です。主に以下のような原因が考えられます。

  • バルブの故障
  • 配線の問題
  • センサーの故障

警告灯が点灯したら、まずはヘッドライトが正常に点灯しているか確認してください。片方のヘッドライトが切れている場合はバルブを交換します。ヘッドライトが両方点灯しない場合や警告灯が消えない場合は、整備士に点検を依頼しましょう。

スマートキー警告灯

スマートキー警告灯は、スマートキーの電池残量が少ない場合やイモビライザーやキーレスプッシュスタートシステムに異常がある場合に点灯します。

警告灯が点灯または点滅した場合は、まずはスマートキーが車内にあるか確認しましょう。電池が切れている場合は交換し、エンジンを始動して警告灯が消えれば問題ありません。
上記の方法で解決できず、スマートキーの故障や車両システムの異常が考えられる場合は点検が必要です。

スマートキーの電池切れに備えて、早めの電池交換を心がけましょう。

まとめ

車の警告灯の意味と対処法について解説しました。警告灯の色の意味や危険度を理解することで、急な警告灯の点灯にも慌てずに対処できるようになります。

なお、メーカーによってアイコンの異なる警告灯や独自の警告灯が存在します。ご自身の車の警告灯を今一度確認して、安心・安全のカーライフをお過ごしください。

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