車検の時期がやってくる度に、「費用はいくらほどか」「準備すべき必要書類はどのようなものがあるか」等、気になることが増えてきますよね。
ところで車検に関する費用や準備書類は、車検を受ける方法で大きく変わってくるのをご存知でしょうか。いつもの担当にお任せすれば楽かも知れませんが、他にも様々な選択肢を知っておく方が、いろんな面でメリットが大きくなる場合もあります。
そこでこの記事では、車検を受ける際に準備するべき書類や費用、個人でも選択できる車検の種類について詳しく説明していきます。これから車検を受ける上であらかじめ情報を集めておきたい方は参考にしていただけると幸いです。
車検前に準備すべき基本書類
車検を受ける前に用意するべき基本的な書類について解説します。車検には代行車検やユーザー車検といった種類がありますが、どちらで受けても必要となる書類は基本同じであり、下記の通りです。
- 車検証(自動車検査証)
- 自賠責保険証明書
- 自動車税納税証明書
車検証とは、前回の車検を通過した際に発行された証明書です。自賠責保険証明書も前回の車検時に更新されているので、まずはその2点を準備しましょう。
自動車税納税証明書は、毎年5月頃送付されてくる納付書の半券部分になります。2015年以降は納税記録が電子化されたため、納税証明書の提示が不要となりました。
しかし軽自動車については電子化されておらず、引き続き提出が必要となります。
以上の書類はコピーではなく原本が必要となるので、注意が必要です。
車検証とは?必要なものの第一歩
車検を受けるには車検証を提出する必要があります。正式名称は自動車検査証ですが、ディーラーやカー用品店においても車検証と呼ばれることが多いです。
車検証は自動車が前回の車検を通過し、保安基準に適合していることを証明する書類です。内容としては車の所有者名や住所、車台番号や有効期限等が記載されています。公道を走行する際には常に携行することが義務付けられているため、車内のダッシュボードのファイルに入っていることが多いです。どこに保管してあるか分からなくなった方は、一度確認してみましょう。
自賠責保険証明書とその重要性
車検を受けるには自賠責保険証明書の提出が必要となります。自賠責は前回の車検時に加入しているものですから、書類の保管場所も車検証と同じくダッシュボードのファイルに入っていることが多いです。
自賠責の正式名称は自動車損害賠償保険と呼ばれる、自動車本体にかけられる強制保険です。強制という名前の通り、車で公道を走る場合は加入を義務付けられているため、「自賠責保険入っていたかな?」「入り忘れてなかったかな?」という心配もご無用です。必ず加入しています。
自賠責保険証明書も携行が義務付けられているため、前回車検してくれたディーラーやカーショップの担当者が車検証と一緒にファイルに収めているはずです。念のため車検を受ける前に自賠責保険証明書が入っているか、また何らかのトラブルで自賠責保険の有効期限が切れていないか確認しておきましょう。
万が一有効期限が切れてしまった場合、交通違反の一種である無保険運行に該当し、一発免停となってしまいます。重大な交通違反となりますので、十分注意しましょう。
車検当日に必要な物とその準備
それでは実際に車検を受ける当日に必要となるものを解説します。車検証や自賠責保険証明書は車内ダッシュボードにあることがほとんどであり、車検を受ける時は車でディーラーやカーショップに向かえば問題ありません。
しかし他に乗っている車によっては、個別に用意しなくてはならないものも存在するため、あらかじめチェックしていきましょう。
印鑑や車両整備記録簿などの準備
車検手続きを進めるには車両使用者の印鑑が必要になります。時代的にサインでも受け付けられるケースも増えつつありますが、書類に氏名が印字されている場合など、認印を押す必要があることも見受けられます。
基本的には不要となりますが、念のため携行しておくことをオススメします。他にも車両整備記録簿も残っていれば持参しましょう。
車両整備記録簿は、車検以外にも6ヶ月点検、1年点検など自動車の整備全般の記録を残したものです。例えばバッテリーが弱っており直近で変えた記録も残っていないのであれば、車検時に「早急に交換をするべき」と判断する指標になります。
他にも中古車を購入する場合など、車両整備記録簿はその車が過去にどのような整備を行ったかをチェックするのに役立つため、車の状態を総合的に判断することが可能です。車検の流れで整備を行った場合、車両整備記録簿に新たな整備記録が記載されます。
車検担当者も車両整備記録簿を確認することで、効率よく悪い箇所を発見することができるため、車を丁寧に長く乗ることにも繋がります。
車検前の車両点検とメンテナンス
車検前に車両点検を受けておくと、現在の車の詳しい状態が分かった上で車検に臨めます。つまり、車検の結果担当者から「この部品は変えた方が良い」「ここを修理しましょう」という提案をされた際、やるかどうかスムーズに判断することが可能になります。
また、定期的に車両点検を受けておくことで、自家用車を長く安全に乗れることにも繋がります。結果として車の維持費に関してコストダウンに繋がるので、積極的に受けておくことをオススメします。
初めて車検を受ける人が注意すべき点
そもそも車検は乗用車の場合2年ごとに必ず受けなくてはなりません。新車購入の場合は初回だけ3年目に車検を受けますが、中古車を購入した場合はまちまちです。購入時に車検が残っていればその年数、残っていなければ購入と同時に車検を通過しなければなりませんので2年ごとに受ける形になります。通知は自宅に届きますが、受け忘れのないように注意が必要ですね。
費用は軽自動車なら60000~80000円、乗用車であれば80000~130000円程度のまとまった費用が必要となります。法定諸費用以外は委託する業者によって変わりますので、予めどれほどの持ち出しが必要になるのか見積もり依頼するのが良いでしょう。
車検費用を抑えるためのポイント
車検費用を抑えるためにチェックすべきポイントがいくつかあるのでご紹介します。基本的にはディーラー車検は割高で、カーショップは割安になりやすい傾向があります。見積を取って比較することで、より良い選択ができる他、値引きを受けられるケースもあります。
他にも、ユーザー車検という方法もあります。あまり馴染みのないワードかも知れませんが、どこで車検を進めるかの参考にしていただければ幸いです。
事前にチェックすべき車両の状態
車両の状態を自分でチェックする他、ディーラーやカーショップで劣化している箇所がないか見てもらうことをオススメします。そうすることで愛車のどこが悪いのか、逆に問題ないのか詳しく知ることができます。
その情報を持っていることで、どの箇所を直すのか決めやすくなります。人間でいうセカンドオピニオンのようなものですので、積極的に確認しておきましょう。
ユーザー車検の活用方法
ディーラーやカーショップで受ける車検と異なり、ユーザー車検という選択肢もあります。ユーザー車検で通すなら、車両の整備状況が問題なく、車検に通るレベルの状態まで持って行く必要があります。
ちなみに「自動車重量税納付書」「継続検査申請書」「自動車検査票」「定期点検整備記録簿」の4枚を用意し、自分で陸運局へ車を持ち込めるのであれば一般的な車検費用に比べてかなり割安で車検を通せます。
具体的な費用は、車種に応じた法定費用分の収入印紙、収入証紙代のみで手数料がかかりません。しかし手数料がない分時間はかかるし陸運局の空いている平日んに行動しなければならず、結構大変です。
とにかくコストダウンを優先したい方にはピッタリの方法ですが、かなりの労力がかかるので、手数料を支払ってでも業者に任せる方が無難と言えそうです。
まとめ
車検を受けるにあたって必要となる書類や準備について解説しました。特にはじめてであれば、車検に必要なものが何か、費用は具体的にいくらくらいかかるのか分からないので、不安を感じても無理はありません。
車検時に持参するものは「車検証」「自賠責保険証明書」であり、場合によっては印鑑や車両整備記録簿も準備しておくと無難ですね。
車検費用もディーラーやカーショップで受ける以外にユーザー車検という方法もあるため、案外画一的ではなく様々な選択肢からプランを選ぶことができます。自分に合った方法で、満足のいく車検を受けることをオススメします。