社用車の活用

社用車リースとは?メリット・デメリットから契約の流れ、最適な選び方まで徹底解説

2024年8月3日

近年、社用車の購入方法においてリースが普及してきました。
社用車リースには様々なメリットがあることは知っているが、仕組みが複雑で導入に踏み切れない企業も多いのではないでしょうか。

今回の記事では社用車リースの基礎知識から、メリット・デメリット、契約の流れなどについて詳しく解説しています。

今まで社用車リースを利用していない方、これから導入を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

社用車リースの基礎知識

社用車リースとは?

社用車リースとは、企業や法人が業務で使用する車両をリース会社から借りる形態のことを指します。

リース契約時に3年・5年などの利用期間が選択でき、契約満了時は「リース期間の延長」「車両を返却しリース終了」「新たな車両に乗り換え」などのプランを選べます。

社用車リースの特徴として、毎月一定額を支払うことで車を使用することができ、月々の支払いには車両代や登録初期費用、自賠責保険や自動車税などが含まれています。

リースと購入どっちがお得?

社用車の購入方法として、現金一括払いやローン購入があります。
それらのプランとリースどちらもメリット・デメリットがありますが、様々なコストを含んだ月々一定額払いのリースプランの方が、会計処理や税務管理がしやすい面が評価されています。

社用車として利用する場合はリースの方が恩恵を感じますが、購入前に双方の見積もりプランを比較検討することが肝心です。

社用車リースのメリットとデメリット

社用車リースのメリット

・節税対策になる
通常リース以外のプランで社用車を購入した場合、その車は会社の資産となり減価償却をする必要があります。
対してリースの場合は、リース会社と賃貸借契約を結ぶことになるので、リースにかかる費用は全額経費として計上できます。

またリース期間中に必要となるメンテナンスがあらかじめセットになった、メンテナンスリースというプランがあります。
このプランを選ぶことで、メンテナンス料金も含んだ月々一定額を経費として計上することができます。

さらにメンテナンスリースは通常のメンテナンス料金に比べて、セット料金としてお得になるケースも多いので、リースを検討する際はぜひ見積もりを出してもらいましょう。

・頭金不要で、初期コストを抑えることができる
社用車を購入する場合はまとまった登録諸費用を用意する必要がありますが、リースはそれらの費用を含んだ月々一定額の支払いなので、初期費用がかかりません。

特に社用車を同時に複数台導入する際、通常であれば十分な初期費用を用意しなければならないので、大きなメリットと言えます。

・乗り換えの目処が立てやすい
リースプランは利用できる契約期間が決まっているため、契約満了時にどうするかという計画を立てやすいです。
社用車は乗用車に比べて使用頻度が高く、走行距離が伸びたり車両の負荷が大きくなり、車としての寿命が短くなります。

リースであれば乗り換え手続きも楽ですし、なにより期間が設定されているので乗り換えの予定も立てやすくおすすめです。

社用車リースのデメリット

・契約満了時に違約金が発生する恐れがある
リース車両はあくまでリース会社からの「借り物」です。
そのため契約満了時に車体に大きく傷や凹みがあった場合、車両を返却する際に違約金が発生する恐れがあります。

ちなみにリース車両を傷つけた際の修理は、通常通りの修理工場で直してもらって構いません。
車に乗る以上小キズなどは避けられませんが、なるべく大事に乗るように心掛けましょう。

・走行距離に制限がある
ほとんどのリース会社では、リースプランに走行距離の制限を設けています。
事前に月額走行距離を設定し、満了時に設定していた走行距離をオーバーしていた場合、1kmに対して◯円の支払いが発生します。

業務で使用する以上、なるべく走行しないようにすることはできません。
この請求額はリース会社によって様々なので、契約前に確認しておきましょう。

・契約内容の変更や、中途解約ができない
カーリースは、契約期間中の毎月リース料を契約者から受け取ることを前提としているため、基本的に中途解約が認められていません。
また契約内容の変更も、リース料金の増減が想定されるため、同様に認められていません。

しかし何らかの事情で中途解約が必要となった場合は、残りのリース期間分のリース料の一括精算に加え、中途解約に伴う違約金が発生することがあります。
リース会社によって手続きが異なるため、契約前に確認をしておきましょう。

自社に最適な社用車リースプランの選び方

リース会社を選ぶポイント

・料金
これまで紹介した中で、カーリースにかかる費用には月額リース料以外にも違約金や中途解約金などがありました。
それらの料金は、同じ車両を選ぶにしてもリース会社によって変わります。

例えば月額走行距離を無制限にしている代わりに、月々の支払い額は他社より高めに設定していたり、リース車両返却時の違約金の算出方法が異なるなどがあります。

社用車のリースを検討する際は1つのリース会社で検討するのではなく、複数社で比較検討しましょう。

・保証やサポート面
リース会社によっては、新車購入時に3年分付いてくるメーカー保証をリース期間中ずっと適用させるプランがあります。
また交通事故やエンジントラブルが発生した際の、緊急時のロードサービス対応をつけている会社もあります。

リース会社によってこれらのサポート有無が分かれているので、なるべくサービスの充実した会社を選ぶと良いでしょう。

リース料を左右する要素

・メンテナンス内容
メンテナンスリースを選ぶ際は、メンテナンスの内訳に注目しましょう。
例えばA社ではオイルやバッテリー、ワイパー交換などの単純なメンテナンスしか付帯されていないのに対し、B社ではタイヤ交換やブレーキパッドまで付いてくるなど、リース会社によって様々です。

もちろん付帯されるメンテナンスが多いほどリース料も高くなる傾向にありますが、いずれ行うメンテナンスであれば付帯されていて損はありません。
むしろそれらも含んだ月々の経費となるので、一概にリース料金が安いからお得という訳ではありません。

・手数料
カーリースではローンプランの金利という概念はなく、代わりに手数料という物があります。
この手数料はリース会社間で異なるため、同じ車両で同じ契約期間を選んだとしても、料金に若干の差が発生します。

手数料がいくらかは、ほとんどのリース会社は教えてくれません。
少しでも手数料を抑えたい方は、より多くのリース会社で比較検討するようにしましょう。

社用車リース契約の流れと注意点

リース契約の流れ

・見積もり
まずは乗りたい車を決め、見積もりを出してもらいましょう。
これまで紹介したように、同じ車両でもリース会社によって料金は様々です。

またメンテナンス内容やサポート面も異なるため、納得がいくまで多くのリース会社で見積もりを出すことがおすすめです。

・審査
カーリースを契約する際は、支払い能力があるかどうかを判断するための事前審査を受ける必要があります。
審査の結果は「契約可能」「保証人の追加」「契約不可」の3種類があり、契約可能となれば次のステップに進むことができます。

・契約
無事に審査が可決されれば、契約書を取り交わし契約完了となります。
契約後は納車されるまでに必要書類を用意したり、駐車場を契約したりなどの作業があります。

リース契約時の注意点

・審査
法人契約の場合は、事業を設立してからの年数や資本金、事業の規模などが審査対象となるため、新規に立ち上げたばかりの会社では審査が通りづらい傾向にあります。

契約不可と判断された場合は当然契約することができません。
また保証人の追加と判断された場合は、保証人を追加することで必ず契約できる訳ではありません。
保証人も含めた再審査となるので、契約可能を言い渡されるまで安心しないようにしましょう。

・支払い能力
カーリースは車にかかる様々な費用を含めた月々一定額となるので、ローンのような車両代のみを分割にしたプランよりも月々費用が高くなる傾向にあります。

・企業側から見た注意点
企業の業績により変化しますが、高額な社用車や同時にいくつものカーリースを契約すると、追加でのリース契約が不可となるケースがあります。
これは契約者の支払い能力の上限を超える契約はできないからです。

導入台数によっては、希望車両の変更や中古車を検討するなどの対策が必要となるので注意しましょう。

全額経費として計上できるメリットがあるため、より良い社用車をつい選定したくなりますが、毎月安定して支払える社用車を選ぶようにしましょう。

まとめ

社用車リースは企業において、数多くのメリットをもたらすことが分かりました。
特に様々なコストを月々一定額にすることで、費用面だけでなく業務負担の軽減となる部分は大きなメリットです。
同時にデメリットもご紹介しましたが、社用車リース導入時にいくつものリース会社と比較することでデメリットを最小限にすることが可能です。

社用車を導入する際はしっかりと比較検討を行いましょう。

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