皆さんの企業では社用車の導入を検討していませんか?
企業で社用車を導入するのは良いと言われているものの、貸与によって従業員や企業にどんなメリットもたらすのか気になるところです。同時にコスト削減や効率化が図れるのであれば、願ってもないメリットだと言えるでしょう。
しかし、社用車が従業員にとってどのような福利厚生になるのか、他社がどのように社用車を活用しているかの実例や成功事例が分かれば、安心して導入に踏み切れるのではないでしょうか。
それでは、社用車の貸与とはどんな仕組みなのか、その種類やメリット、成功のポイントなどをご説明しましょう。
社用車貸与とは?基本的な仕組みと種類
そもそも社用車の貸与とはどのような仕組みなのか、どんな種類があるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
貸与の種類や対象者、利用目的などを理解することで、スムーズに導入できます。
それでは、社用車貸与の仕組みと種類についてご説明しましょう。
社用車の定義と貸与の種類(所有・リース・レンタカー)
社用車とは基本的に会社の業務を遂行する目的で使用したり移動手段として使用する乗用車全般と定義されています。
ただし、社用車として使用する車種は特に定められておらず、一般的に会社が所有している車の他にリース車やレンタカーも該当します。
貸与の対象者と利用目的(通勤・営業・出張など)
社用車貸与の対象者は基本的に会社に勤務している従業員だけですが、社内ルールが整備されているかどうかが重要です。
社内ルールが整備されていないと第三者に無断で貸し出す可能性があるため、しっかりと禁止する必要性があるでしょう。
また、利用目的については法律で社用車の使用制限がどこまでの範囲なのか明確に決められていないので、現在勤務している会社が使用制限について定めていなければあらゆる目的で使用できるのがポイントです。
なお、会社が社用車の使用制限について明確に定めている場合は、基本的に遵守する必要性があるでしょう。
主に社用車が利用される目的は通勤や営業、出張などが挙げられますが、場合によっては私用目的で利用されることもあります。
私用目的については事故やトラブルなどを未然に防ぐためにも、事前に私用目的について利用規定を設けるのがおすすめです。
社用車貸与でコスト削減!具体的なメリットと試算例
社用車貸与はコスト削減ができる大きなメリットがあります。
車両購入や維持費の削減効果、税金控除による節税効果が得られるなど、大きなメリットがあるのがポイントです。
それでは、社用車貸与の具体的なメリットや試算例についてご説明しましょう。
車両購入・維持費の削減効果
社用車貸与の最大のメリットと言えるのが、経費として計上できることです。
法人名義で社用車にする車を購入することで、会社の業務を遂行する際に必須となる車を購入したので経費計上ができます。
それだけでなく、作用者を利用するにあたって生じるさまざまな維持費を経費として計上できるのも大きなポイントです。
たとえば従業員が社用車を利用したときに使ったガソリン代、駐車場代金、修理費用、車検費用、自動車保険料など、業務を遂行する目的で私用しているなら問題なく経費計上ができます。
また、移動負担の軽減による業務効率化が実現できるのもメリットです。
社用車を通勤のために利用することによって、職場や取引先など業務遂行のための移動手段になるので移動負担を軽減できます。
どこにでも効率良く移動できるようになることから、業務効率化が実現できるでしょう。
税金控除による節税効果
社用車貸与は税金控除による節税効果が得られるのも大きなポイントです。
社用車を利用する場合、自動車税をはじめとするさまざまな節税ができます。
減価償却の対象にもできるのがポイントで、購入した車両の耐用年数に合わせて分割費用計上が可能です。車輛の購入費用が分割されて経費として計上できるので、耐用年数分の経費が作れます。
従業員満足度アップ!社用車貸与の意外なメリット
社用車の貸与は従業員の満足度をアップするメリットがあります。
通勤ストレスを軽減したりワークライフバランスを向上したり、移動時間を有効活用して生産性を向上させることができます。
それでは、社用車貸与の意外なメリットについてご説明しましょう。
通勤ストレス軽減とワークライフバランス向上
社用車を従業員に貸与することで通勤がスムーズにできるようになることから、通勤で発生しているストレスが軽減されます。
これまで車を所有したことがない社員の場合、車以外の方法で通勤しなければなりません。この場合、満員電車や満員バスに揺られて疲れを感じたまま出勤することになります。
それ以前に毎日の通勤費用も発生するため、トータルで見ると車を購入した方が早い人もいるかもしれません。
そこで社用車を貸与することによって車で会社や取引先、現場などに行けるようになるので、通勤にかかるストレスが大幅に削減できます。電車やバスに揺られることもなく、車で出勤できるのでワークライフバランスの向上にもつながります。
通勤によるストレスは想像以上に悪影響を及ぼすため、スムーズに通勤できるようになればワークライフバランスが整いやすくなるでしょう。
また、会社によっては私用を認めている場合もあるので、プライベートでも社用車が使えればさらに利便性が高くなるのもポイントです。
移動時間の有効活用と生産性向上
社用車を貸与することによって、移動時間を有効活用できるのがメリットです。
いつもは時間がかかっていた通勤時間が、社用車での通勤に切り替わったことで大幅に短縮できるでしょう。
会社までの通勤に1時間以上かかっていたところが、社用車に切り替えたことで10分~20分程度で済むことも珍しくありません。
通勤時間が短くなった分だけ有効活用できるため、従業員のモチベーションが維持しやすくなって生産性が向上しやすくなるのがポイントです。
社用車貸与のデメリットと課題
社用車貸与には魅力的なメリットがありますが、デメリットや課題もあるので注意が必要です。
社用車といっても一般的な車と何も変わらないため、盗難や事故のリスクがあります。
もしも事故を起こすようなことがあれば法的責任が発生するため、盗難や事故に備えたリスク対策を行う必要性があるでしょう。
社用車貸与の注意点と成功のポイント
社用車を貸与するにあたって、どんな事例があるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
それでは、社用車貸与の注意点と成功のポイントについてご説明しましょう。
失敗しないための注意点と社内ルールの整備
社用車貸与を行う際に必ずやっておきたいのが、社内ルールの整備です。
社用車貸与に関する法律は存在せず、勤務している会社自身で判断しなければなりません。
たとえば私的利用を許可するのか、どの範囲までなら社用車を使用してもいいのか、故障や事故などが起きたときはどうすればいいのかなど、徹底して社内ルールを整備することが重要です。
もしも社内ルールが整備されていない場合、通勤ルートが一定でなかったり、走行距離や給油などの情報が一切分からなくて虚偽報告をされたりとさまざまなトラブルに発展する可能性があります。
安全に社用車を利用するためにも、通勤ルートを指定したり、業務外で起きた事故の責任の所在をハッキリさせたり、走行距離や給油などの必要な情報を記録させるようにしたりと、社内ルールを徹底して整備しましょう。
社用車管理システムの活用
社用車管理システムを活用する方法もあります。
社用車管理システムを導入することによって、社用車を利用している従業員の位置を把握したり、日々のルート記録や業務日報を登録したりと、会社側にも運転手側にもメリットがあるのがポイントです。
正しく業務で活用するためにも、社用車管理システムを活用するのがおすすめです。
まとめ
社用車を導入して貸与することによってコスト削減や業務効率化、生産性向上、そして従業員の満足度がアップするなどさまざまなメリットがあります。
もちろん正しく社用車を使用してもらうためにも、事前に社用車の利用について社内ルールを徹底して整備することが大切です。
節税対策や経費計上などの点からも、社用車を購入して貸与する価値は十分にあると言えるでしょう。